太陽です。
自分も当事者になりつつある「8050問題」「7040問題」について、色々考えました。
僕自身のひきこもり脱出経験から見つけた、「ひきこもり脱出のための3つのステップ」を記事にしたので、読んでみて下さい。
今40代・50代の人は、年齢からくる焦りがかなりあるのではないかと想像します。ですが、何歳になっても遅いなんてことはありません。
なんとか人生を変えようと思った今この瞬間から、出来ることはたくさんありますし、それをやっていけば根本的に引きこもりを脱出できると思っています。
目次
8050問題とは?
8050問題という言葉をご存知でしょうか?
引きこもりの子どもとその親が年を取り、子共が50代に、親が80代になったことで起こってくる問題です。
8050世代の家庭では、親の年金などで何とか暮らしてるけど、生活は厳しい。親ももう年なので、いつ生活が破綻してもおかしくない。将来を見通せない状況です。
ひどい場合になると、周囲に助けを求められないまま、親も子も孤独死したという事例もありました。
引きこもりの当事者やその親御さん、私みたいに引きこもり支援をしている人には、よく知られている言葉だと思います。
僕の場合の8050問題
僕は1982年生まれです。引きこもりになったのは、2002年。20歳くらいの頃です。このとき、父親が52歳、母親が48歳でした。
それから約16年経ちます。私は2019年6月1日現在、36歳。父親は68歳、母親は64歳です。
私は引きこもりから脱出しているものの、社会的に見ればかなり不安定な立場です。もちろん正社員経験はありませんし、20代~30代前半は、履歴書に書けるようなこともない、完全な空白期間です。
ひきこもりの支援団体で活動し、スタッフもしてはいるのですが、社会復帰のための準備をしてた・・・と言ったところで、好意的に見てくれる企業はないのでは?という不安があります。
なので、不安と焦りが、現在進行形でずっとある状態。しかも、年を取れば取るほど、就職へのハードルがどんどん上がっていくのが分かります。正直、とてもつらい気持ちです。
7040問題も注目すべき
あと3年もすれば、私も40歳になります。両親も70代になります。
私は、8050問題の手前、「親70代・子40代」の7040問題も、注意していかなければならないと見ています。
7040のさらに手前、6030世代・・・特に子どもが30代前半だと、選択肢も多く、かなりの確率で社会復帰できると思うのですが、
7040・・・子どもが40代に入り、特に40代半ばのあたりから、極端に選択肢が狭まってくる印象を持っています。
これは、僕自身がアラフォーになったことで、30代前半とは明らかに就職のハードルが上がっている事を実感していますし、支援団体の40代のメンバーさんのお話を聞いても、40代からの就職は厳しいという事でした。
7040世代は、8050世代まで10年の猶予があります。
しかし選択の幅と社会の許容度が狭まった状態での10年となるため、有効な手立てを打てないまま8050を迎える可能性が高い。それゆえ、7040に注目しているのです。
もともとひきこもりの支援は、なるべく早くが鉄則だと思います。
(それぞれに動き出せるタイミングはありますが)行動をしていけば、必ず引きこもりを抜け出て社会復帰できるという信念がありますが、やはり早ければ早いほど良い。
私が危機感を持って動き出したのも、自分が40歳に、親が70歳に近づいている現実がそこまで迫ってきたからです。
40代50代でも遅くない。まずは動くことが大切
ひきこもりを脱出するためには、具体的にどうすればいいのか?僕の経験も思い出しながら、考えてみました。この3つのステップをすることで、年齢関係なく、社会復帰に近づけるのは間違いないと思います。
ステップ1:まずは、引きこもりを脱出したいと心から思う事が大切
ひきこもりが続くと、その状態で安定してしまい、なかなか動くことが出来なくなっていきますよね。するとだんだん、『今のままでもいいかな…』という気持ちも出てきてしまいます。
そうなると、動くことがさらに難しくなっていって、年齢を重ねてしまう。年齢が上がってくると、動くことへのハードルがまた上がってしまう。ひきこもりが長引くことの裏には、こんな悪循環がありますよね。
僕自身もそんな感じでした。動くことを先延ばししているうちにだんだん年齢が上がり、さらに動きにくくなってきます。
この悪循環を断ち切るには、まず【どうしてもひきこもりを脱出したい】と、心から思うことが大切です。
僕も『もうひきこもりは嫌だ、なんとか抜け出したい』という気持ちが、『動くのが怖い』という不安に勝って、動き出すようになりました。
ひきこもりから抜け出せないという人は、もしかしたら心のどこかで「もうしばらくこのままでもいい」と思っているのかもしれません。自分の心と向き合って、自分の本当の気持ちを探してみて下さい。
ステップ2:今出来ることを、何でもいいから始めてみる
ひきこもりから脱出したいと思ったら、次は【今の自分に何か出来ることはないか?】と探してみましょう。
いきなり就職活動をして働くのはおそらく大変だと思います。人からどう思われるか不安な気持ちもあるでしょう。
そんな時は、家にいても出来ることもたくさんあるし、そこから少しずつ動いてみるんです。
僕は家にいて引きこもっている時、家にいてもできる【引きこもり脱出のための準備】をしていました。詳しくはこちらの記事をどうぞ↓↓
外に出られるなら、ひきこもりと社会をつなぐ、「引きこもり支援団体」に通ってみることをオススメします。
僕自身、【ひきこもり状態→ひきこもり支援団体で活動する→ひきこもり支援団体のスタッフになって仕事をする】というステップをたどってきました。
ひきこもり支援団体を紹介する記事も書いていますので、ぜひ読んでみて下さい↓↓
https://taiyou-ao.com/category/hikikomori-support-group
何でも構わない、今出来ることをやってみることで、次につながっていきます。
ステップ3:始めた活動を、継続する
今度は、始めたことを頑張って続けるステップです。先ほどご紹介した家でできる6つの事も、ほんの小さな活動かもしれません。
ですが、それをコツコツ積み重ねていくうちに、だんだんと力がついてくるんです。ちょっとしたことでも、それを続けれてるという自信も出てきます。
すると、『もう少し頑張って、違う事をしてみようかな?』と思えるようになってきます。
ひきこもり支援団体に行って活動する事も、最初は『ここから就職に結びつくなんて思えない』と感じるかもしれません。ですが、活動を続けているうちに、だんだん経験が積み重なって、次につながっていくんです。
もちろん、しんどい事もあると思います。ですがそこから得る経験がすごく力になるんです。
この3つのステップを行うことで、ひきこもりから脱出して、社会復帰をしていける。僕はそう思っています。
8050・7040世代も孤立しないことが大切
ひきこもっていると、世間から孤立してしまうことが多いです。親御さんも、誰にも相談できないまま、悩みを抱え込んでしまう事も少なくありません。
上記の3つのステップが引きこもり脱出の力になりますが、そのほかにも大切なことがあります。それが、【孤立しない事】です。
今は、ひきこもりが大分世間に認知されるようになりましたし、相談窓口も多数あります。そんな相談窓口から、福祉サービスや支援団体につながるケースもすごく多いんです。
僕のいるひきこもり支援団体も、病院や市役所からの相談でつながって、通うようになったメンバーもいます。支援機関とつながることで、ひきこもり脱出につながる情報も色々入ってくるようになります。
ひきこもっていると、【ひきこもり=恥、悪】と捉えてしまう人が多いと思いますが、決してそんなことはない。相談をすれば、親身になって話を聞いてくれる人も多いです。
むしろ、誰にも相談しないで、自分だけで・家庭だけで抱え込んでしまう事って非常に危険です。勇気を出して、行政の窓口や支援団体に相談をしてみて下さい。
まとめ:勇気を出して動くことが、8050・7040問題の根本的解決につながる
もしこの記事を読んで、なんとかひきこもりを脱出したいと感じたなら、ぜひ自分が出来ることを探してみて下さい。
そして、勇気を出して一歩を踏み出してください。この記事も参考になると思います↓↓
自分が親で、引きこもりの子供がいる…という方もいると思います。一人で抱え込まず、相談できる所に相談してみて下さい。
勇気を出して一歩を踏み出すことで、必ず状況が変わってきます。
遅いなんてことは決してありません。
太陽