太陽です。就労体験プログラムも3日目。
事前研修での学びをもとに、今回から就労体験の本番がスタートです。
目次
朝の様子
朝は7時半に起床。今日から就労体験の本番ということで、実際に来客や電話の対応をしなければいけません。
ずっと緊張していたためか昨日の夜はあまり眠れず、何度も夜中に目が覚めました。
起きてからも緊張と不安感が強く、いっそのこと行くのをやめて家にいようかと思ってしまいましたが…
ここで逃げたら僕の人生は詰むと考え、なんとか気持ちを奮い立たせて出発。
心の調子は良くない感じです。家を出て1時間ほどでセンターに到着、ここまで来たら、がんばってやるしかない。
他の2人の参加者はすでに来ていて、ちょっと話したところ、やはり今日から本番なので緊張してるとのことでした。緊張してるのは自分だけではないんだな…とちょっと安心。
本日の目標の設定と共有
到着してまず行うのが、「本日の目標」を設定すること。
今日一日どんなことを達成したいかを決めて、それに向けて動いていくという訳です。
いわゆる「スモールステップ」というものですね。
また、設定した目標はみんなの前で発表しなければいけません。これが「目標の共有」です。自分だけで完結させるのではなく、目標を参加者のみんなと共有する事により、ふりかえり作業の時にみんなからフィードバックをもらえる仕組みです。
自分だけで自分を評価すると、思い込みや主観的な考えに終始し、どうしても偏った評価になりがちです。
そこに他者からの評価をもらって、客観的に自分の状態を確認することができれば、色々な気づきがあるはず。目標の共有は、就労体験プログラムの核とも言えるものですね。
僕が立てた今日の目標は2つ。
1.不安になりすぎないように接客できるようにする
2.上手く接客できなくても、「誠実に」応対できるようにする
です。僕は人間関係で不安になりすぎてしまい、失敗してはいけないという強迫観念に縛られてエネルギーを使い果たし、疲れて仕事をやめてしまう…という悪循環を繰り返してきた。
なので、不安になる度合いを少しでも減らす。完ぺきに接客できなくても、自分なりに誠実に接客する。
これが今後の就労につながるはずです。
僕の目標を他の参加者に話し、僕も他の参加者の目標を聞きました。
実際の電話を使ったシミュレーション
前回と違い、今日は実際に事務所にあるビジネスフォンを使用して、電話応対のシミュレーションも行いました。
センターのスタッフさんに電話をかけてもらい、その電話に出て接客するという実践的な練習です。
「施設の利用にかかる料金」「施設の予約案内」「他のスタッフさんへの電話の取次ぎ」など、よくあるパターンを3~4つほど練習。実際に電話を使っての練習なので臨場感があり、緊張感も増します。
もともと電話に出るのは苦手で、コールがなるだけでビクッとなるのですが、この練習をしておくと電話に出る心構えは作れるような気がします。
ですが…内心では『電話よ…かかってこないでくれ!』と思っていました。出来れば電話なんて出たくない、全力で回避したい!!
事務って楽な仕事かと思っていたけど、こんなに緊張するとは。やっぱり自分には接客は無理なのだろうか…?
接客と同時並行で行う、ポスター制作作業
今回の事務の就労体験では、電話・来客応対の他に課題がありました。それが、参加者のみんなと協力して、「施設を案内するポスターを制作する」というもの。
ポスターをどのようなデザインにするか?どのような手順で進めていくのか?
他の参加者とのチームワークが問われる作業ですね。
今後仕事をしていく上で、他者との協力は必要不可欠。チームワークで仕事をする良い練習になりそうですし、これも今回の就労体験プログラムの重要な課題です。
他の参加者とともに、さっそくポスター制作について意見を出し合い、段取りを決めていきました。
電話や来客がない時はポスター制作を進め、電話や来客があれば随時接客をしていく、というのがプログラムの流れとなります。
突然かかってきた電話に応対する
こうして、ポスター制作についてみんなでミーティングをしていたその時。
突然電話が鳴りました。シミュレーションの電話ではなく、第3者からかかってきたホンモノ。
本番がいきなりやってきました。他の参加者を見ると、躊躇して出たがらない様子。あまり待たせると相手にも悪いので、自分がやるしかないか…と、思い切って出てみました。
ですが!電話に出た瞬間、さっきまでのシミュレーションが全部どっかに飛んでしまいました。なんというか、頭の中が真っ白に!なんていう事…
用件を聞くと、相手は一般の方で施設の利用についての問い合わせ。それを〇月×日に使いたいとのこと。その用件だけ聞いて少々お待ちくださいと保留にし、センターのスタッフさんに代わってもらいました…。
これが僕の就労体験電話デビューでした。ちょっと失敗した感じの電話対応になってしまって、凹みました。
今日1日のふりかえり
その後は電話もなく、来客もほとんどなく、平和に?終了時間となり、今日1日のふりかえり作業へと移りました。
まず、今日1日をふりかえりながら、「ふりかえりシート」を書きます。
今日の目標の達成率、できたこと、できなかったこと、どうすれば目標達成率があがるか、などを書いていきます。
その後、一人ずつ今日のふりかえりを発表し、みんなからフィードバックをもらいます。
以下、僕がシートに記入したものをそのまま記載してみます。
【僕の本日の目標】
1.不安になりすぎないように接客できるようにする
2.上手く接客できなくても、「誠実に」応対できるようにする
達成率は60%。
【できたこと】
・電話に出て、丁寧に話すことはできた
・最低限の要件を聞いて、スタッフさんに取り次ぐことができた
【できなかったこと】
・電話に出た瞬間、頭が真っ白になって、練習したことが出せなかった
【目標の達成率を上げる方法】
とにかく数をこなして、慣れることが一番だと思う
これをもとに、他のみんなからフィードバックをもらったのですが…ここでちょっとびっくりする意見をもらったんです。
他の人から見れば、しっかりと応対できていた
それが、『あまり緊張してるようには感じなかった』『用件もしっかり伝えられていたし、問題ない電話対応だと思った』という意見でした。
自分ではめちゃくちゃ緊張してたのですが、他の人から見たら全然そうは見えなかった。
また、自分では電話対応をうまく出来なかったと思い込んでいたけど、問題なかったと言ってもらえた。
どうやら、自分の考えと他者の考えとでは、けっこう違いがあるみたいです。これは新鮮な驚き。
自分は「出来てない…ダメだ…」と思っていても、他の人からしたら全然そうじゃなかったりする。
これが、目標の共有と他者からのフィードバックによる効果なのかも!?自分が考えている世界の他に、全然違う世界があるのかもしれない。そう強く感じた瞬間でした。
気が付けばプログラム3日目も終了し、帰る時間です。
帰る頃には、朝のどんよりした気持ちは解消されて、上向きになっていました。
この記事のまとめ:自分の考えと他者の考えは違う
今日のふりかえり作業で、もう一つ印象的だったことがあります。
それが、僕が真っ先に電話に出たことについて、『率先して電話に出たのがすごいと思った。勇気があると思った』と言われたことでした。
僕としては、何とか電話に出なければ必死だったのですが、他の人は全然違う感じ方をしてた、という事です。勇気なんて、自分では全然ないと思っています。
人って、自分に対して「自分はこうだ」という自分像を作り上げて、それが自分の全てだと感じてしまう…ってありますよね。
でも、他の人は全然違った見方で自分をを見ていることもある。
どちらが本当の自分なんだろうか?と思うと、きっとどちらも自分なのではないかと思いました。
自分が思う自分も、他人が思う自分も、どちらも自分としてある。つまり、自分が思う自分像に固執しすぎなくてもいいのかも?ということ。それが3日目の就労体験プログラムで強く感じた事でした。
予告があったのですが、4日目は電話も来客もかなり多い忙しくなる日ということで、今から緊張しています。また頑張りたいと思います。
【この記事の3つのまとめ】
1.目標を設定し、他の人と共有することが就労体験の第一歩
2.ふりかえり作業で他者からフィードバックをもらい、客観的に自分を知る
3.他者から、意外な評価をもらっても、それも自分のひとつ
太陽