引きこもり支援団体

現役スタッフが引きこもり支援団体を語る フリースペース編

太陽です。

引きこもり支援団体の現役スタッフである僕が、引きこもり支援団体について詳しくご紹介していきます。

・引きこもり支援団体ってどんな事をしている?

・どんな人が来ているのか?

・支援団体を利用する時の注意点は?

など、現役スタッフの視点から引きこもり支援団体について書いてみたいと思います。

『引きこもり支援団体に興味があるけど、よく分からないので不安…』という人もいると思うので、そんな人の疑問を解消できれば。

諸事情により、僕のいる引きこもり支援団体の名称を明かすことはできませんが、イメージはして頂けると思います。

今回は、引きこもり支援団体で最も大切と感じる役割・機能について書いていきます。

目次

フリースペースが支援団体の大切な機能

引きこもり支援団体では、色々なプログラムがあったり、どこかへお出かけするイベントなど、様々な活動をしています。

その中でも、引きこもり支援団体の核になる最も大切な機能と考えているのが「フリースペース」です。

フリースペースとは、文字通り自由に参加できる空間。引きこもり支援団体であれば、このフリースペースは必ずあるはずです。

もちろん、僕のいる支援団体にも、このフリースペースがあります。

フリースペースは本当に自由なので、来たい時に訪れ、帰りたい時に帰れるようになっていています。この空間でメンバー同士会話をしたり、ゲームをしたり、本を読んだり。自由に過ごす事が出来るという訳ですね。

このフリースペースが、なぜ支援団体で最も大切な機能なのかというと…

家の外の居場所として使う

フリースペースというのは、支援団体での活動の拠点になるからです。

引きこもっていると、ほとんど外出せず、家に居る事が多くなりますよね。そして、いざ引きこもりからでてきたとしても、いきなり就労するのは大変だと思います。

体も慣れていないですし、気持ちもついていかないと思います。

そこで、外での活動に慣れ、就労の準備をするために引きこもり支援団体がある。その拠点がフリースペース。

フリースペースがあれば、気軽に立ち寄れるし、家にいるのがしんどい時もフリースペースに出て気分転換をはかることもできる。

引きこもりから外に出てきた時に、最初の活動拠点として使う事が出来るんです。【家の外の居場所】になる訳ですね。

また、フリースペースから活動をだんだん広げていくことも出来るんです。

フリースペースで、人間関係に慣れていく

フリースペースでは人と接して、人付き合いの基礎を作る事もできます。

引きこもり支援団体に来る人は、元引きこもりの人なので、みんな同じ経験をした人ばかり。

引きこもりの人は人付き合いが苦手な人も多いと思いますが、みんな同じ経験をしているので、コミュニケーションのハードルもだいぶ下がります。

安心して話して、人間関係の練習をする事もできる。だんだん慣れていくと、もっと活動の幅を広げていったり、新しい事に挑戦したりして、それがゆくゆくは就労にもつながっていくんです。

このようにフリースペースは、引きこもりから脱出して、活動の第一歩として利用できる場所。

これが、フリースペースが引きこもり支援団体の最も大切な機能と考える理由です。

引きこもりから脱出してすぐに就労できれば、それに越したことはないと思いますが、それが出来なくても、フリースペースが就労のスタートになります。

僕自身も最初はフリースペースを拠点にした

僕も最初は、引きこもり支援団体のフリースペースに行く所から始めました。

他にも色々プログラムがあったのですが、最初はしんどくて行けなかったんです。フリースペースに行ける時に行き、帰りたい時に帰っていました。1時間くらいで帰っていた事もあります。

そこでちょっとずつ人と話す練習をしていきました。

すると、だんだんフリースペースに居ることに慣れていき、長時間居られるようになって。

そこから、プログラムに参加したり、屋外活動に参加したりと、積極的に動けるようになっていったんです。

スタッフになった今でもフリースペースが基本

そうして5年間メンバーとして支援団体に通い、フリースペースを拠点に活動し、スタッフになりました。詳しくはこちらをご覧ください↓↓

引きこもり支援団体に通い、そこでスタッフになった話。人は必ず変われる。太陽です。 1982年生まれで、2020年12月現在38歳になります。 僕は現在、とある引きこもり支援団体でスタッフをしてい...

スタッフになって6年経った今でも、フリースペースが支援団体の一番大切な役割という思いは変わりません。

フリースペースは、そこに来てくれる人みんなで作る【心の居場所】だと思っています。

居場所にいる一人一人が、空間を作りあげていく。

時には雑談をしたり、時には引きこりについて真剣に会話したり。 みんなで作った居場所があって、そこに通わせてもらった結果、今の自分があると考えるようになりました。

そして居場所で人と関わっていく中で、最近気づいた事があるんです。

居場所という空間で、成長させてもらった僕

それは、居場所という空間で僕自身がすごく成長をさせてもらっているという事です。

引きこもり支援団体なので、そこに来る人はみんな元引きこもり。みんな苦しい時期を乗り越えて居場所に来てくれている。

そんな居場所に居て、人と接していると、【人が変わっていく瞬間】に出会う事があるんです。

最初はあまり話さなかった人が、色々な事を話してくれるようになったり。

固い表情をしていた人が、笑顔を見せてくれるようになったり。

色々な活動に積極的にチャレンジして、成長していく姿に接したり

そんなみんなの姿を見て、僕自身が勇気や学びをもらっているんだなって思ったんです。

人が変わっていく瞬間に立ち会えるのは、すごく嬉しい。僕も成長をさせてもらっている。感謝です。

まとめ:不安な気持ちがあっても、動いてみる

以上、引きこもり支援団体の重要な機能となる、フリースペースの紹介でした。

引きこもり支援団体に行ってみたいけれど、不安な人も多いと思います。

そんな時は、不安な気持ちを無理に消そうとせず、不安なまま動いてみればいいと思うんです。不安なままでも大丈夫な外の居場所が、フリースペース。

思い切って動いてみれば、きっと得るものがあり、次につながっていきます。

活動の第一歩に、引きこもり支援団体に通うという方法があるし、フリースペースという空間がある事を知って頂ければ幸いです。

【この記事の3つのまとめ】

①引きこもり支援団体にはフリースペースがある。支援団体の核となる、大切な空間

②フリースペースを最初の拠点として、活動の幅を広げていく事もできる

③不安な気持ちがあっても、そのままで動いてみれば大丈夫。きっと得るものがある

太陽