太陽です。
僕はスポーツでロードバイクをやっていて、ロードバイク大好き人間です。
僕が引きこもりを脱出して、自分から積極的に活動できるようになった事、
引きこもりから、正社員を目指して就活をしよう!と思えるようになった事も、
ロードバイクを始めた事がとても大きかったんです。
もっと速くなりたい。もっと強くなりたい!
ロードバイクの練習を続けるうちに、だんだん脚力がついて速く走れるようになり、ついにはロードバイクのレースで優勝する事もできました!
レースでの優勝出来た事が自分にとってものすごく自信になったし、
続けてきて本当に良かったと思えました。
僕の人生はロードバイク激変したんです。
そんな僕にとって特別なロードバイクですが…実はけっこうキツい練習もやっているんです。今回は、僕がしているロードバイクトレーニングを紹介したいと思います!
目次
ロードバイクの練習には、いろんな種類がある
ロードバイクで速くなるには、トレーニングが必須!
でも一口にトレーニングといっても、いろんな種類があります。
峠道を上るヒルクライムの練習。
ほどよい強度で1時間ほど走る練習。
坂道ダッシュ。
中には、ケイリン選手が行うような、30秒間全力でもがく練習なんかも。
そんな中でも、今日取り組むのは…
「20分間、維持できるギリギリの力を出し続ける』という練習です。
通称「20分間チャレンジ」です!
20分間チャレンジとは、一体どんなトレーニング?
20分間というのは、ロードバイクトレーニングにおいて、ひとつの重要な基準タイムになっているんです。
20分しっかり自転車をこぐことで、心配能力も上がってゆくし、必要な筋肉もついて、土台を構築する事ができます。
だけど…この20分というのが、相当キツいんです…。
20分間維持できるギリギリの力という事は…20分で出しきらなければならないという事!
特に、最後の3分間は歯を食いしばって耐えねばなりません。
とてつもなくキツい20分間ですが、ロードバイクで速くなるためには絶対必要な20分!
今日は、その20分練習にチャレンジです!やる前から緊張してきました…。
ですが、やるしかない。いよいよスタート!
0分~5分:早くもキツくなってくる!
スタートと同時に、サイクルコンピューターをスタートさせます。
このサイクルコンピューターで、経過時間・心拍数・パワー・1分間のペダル回転数などが一目瞭然で分かります。
ドラゴンボールで例えると、まさにスカウターですね!
さて、ペース配分には注意しなければなりません。なにしろ20分間ですから、いきなり飛ばしすぎてはすぐに使い果たしてしまいます。かといってゆるすぎるペースだと、練習の意味がありません。
あくまでも「20分間維持できるギリギリのパワー」という所がポイント!
サイクルコンピューターを見ながら、自分の体を対話をしていきます。
感じとしては、80パーセントほどの力で入って少しずつ上げていき、ラスト3分で全力で追い込むイメージです。
スタート直後は体もフレッシュだし、まだ余裕。
だけど…1分もすると、早くも息が上がってきます。
脚も重く、だるさを感じます。
始まって、たった1分しか経ってないのに!これから来るべき、自転車と肉体のギリギリのせめぎ合いが予感されます。
2分。
3分。
心拍は早くも150を超え、体にかなりの負荷がかかっているのが分かります。
このギリギリのラインを、20分間ずっと維持しなければなりません!
4分…5分…
どうしてこんなに時間が経つのが遅いのだろう!?1秒1秒がものすごく長く感じる…。
これ以上パワーを上げることはできないけど、下げる事もできない!
これは、そういう練習なのだから。なんとか5分終了したが、まだほんの4分の1が終了したに過ぎません。
残り時間15分。これからがほんとうのの地獄だ…
(出典 ドラゴンボール(集英社)鳥山明)
6分~10分:ひたすら苦痛に耐えるしかない!
心拍はすでに160近くまで上昇。息が苦しくて仕方ありません。
そしてペダルを回し続ける脚は、確実に乳酸がたまり、ひたすら重くだるい。
「20分維持できるギリギリの力」というのは、時間が経てば経つほどしんどくなってきます。
心拍はジワジワ上がり続け、ひたすら苦痛に耐える時間が続きます…
『一体どうして、僕はこんな苦しい事をやっているのだろう?』『やめたい、今すぐやめたい!』
という、弱気な自分と…
『だけどここで我慢して続けるんだ!』『太陽、おまえならできるはず!』
という、自らを鼓舞する自分が出現します。
「今すぐやめたい」という自分と、「頑張って続けよう」という自分が、
延々と攻防を繰り広げています…。
だけど、肉体的苦痛はやわらぐことはありません。
しかも、サイクルコンピューターというスカウターによって、自分の現在のパワーが厳格に管理されています。
ちょっとでもサボれば、一目瞭然でパワーが下がります。
ギリギリのラインから外れたら、練習の意味がなくなってしまいます。
数字というのは、残酷なまでに正直です…。
この20分チャレンジをしていて、特に精神的に苦しくなるが、開始後8,9分のところ。
この時間帯になるといつもなぜか、ドラゴンボールのこの場面を思い出します。
(出典 ドラゴンボール(集英社)鳥山明)
地球を襲来したサイヤ人との戦闘。しかし悟空の到着が遅れ、次々と仲間が倒れていく…そんな時のクリリンの、悲痛なまでの叫びです。
早く20分終わってくれ…という気持ちが、まさにシンクロするんです。
悟空――!!はやくきてくれ――っ!!!
10分~15分:何度も折れそうになる心
10分を過ぎ、半分が終了しました。
折り返し地点を過ぎたということで、後10分頑張れば練習を達成できる…と思うと、なんとか頑張ってやろうという気持ちが再び出てきます。
かといって、肉体的なキツさがなくなるわけではありません。むしろ、どんどんきつくなってきます。
それだけ、ギリギリのパワーラインを攻め続けることは大変。
この練習は、自分の意思で続けなければならないので、
肉体的な能力ではなく、精神力を要求されます。
いかに「やめたい」という気持ちに打ち勝ち、続けられるか…?
その一点にすべてがかかっています。
心拍は160を超え、163,4あたりを示しています。出力は、何とか設定したラインを維持していますが…
まさに限界ギリギリ。体は悲鳴をあげ始めています…。
『やめたい…』という弱い心が強くなってきて、
何度も心が折れそうになります…!!
弱い心を何とか奮い立たせて、ペダルを踏み続けるしかありません。そしてこの時間になると、苦しい気持ちを紛らわせるために、様々な事を考え始めるんです。
『残り時間耐えぬけば、僕は成功できる!』
『練習をやり切ったら、お金持ちになれる!』
『ここさえ頑張りきれれば、あの人と付き合える!』
など…。
もっぱら、「頑張ったら欲望が達成できる」ということをエネルギーにして、頑張って耐え続ける…という妄想を駆使して、苦痛をやわらげようとします。
その他には、
『どうしてこんなに苦しいんだろう… おかしい、仏教では全ての苦しみは空のはず!
つまりこの苦しみも空! ここを耐え抜けば、僕は解脱できるんだ!』
……といった訳の分からないことを考えて、時間を少しでも短く感じるようにしたり。
10~15分の時間を何とか乗り切ります。
そしていよいよ最後の5分間へ!
16分~17分:ラスト3分の前に心を落ち着ける
ここまでくれば、長く苦しかった20分も、先が見えてきました。あと5分ですが… 今にも力尽きそうな肉体が残り5分もつのか?
ギリギリの勝負どころです。
20分チャレンジの時は、ラスト3分は追い込むと決めているので…
16~17分の時間帯は、それに向けて心を落ち着けるようにします。(パワーはそのまま維持。)
最後の3分の事を考えると、めっちゃ緊張してくるんです。……地獄のラスト3分になると分かっているから!
16分、17分。ついにこの時がやってきました。
18分~20分:ラスト3分で全てを出しつくせ!
最後の3分に入ると、自転車のギアを一段上げて、重くします。
そう…最後は、より負荷をかけた状態で限界まで追い込むんです!
最後の3分になるまでは、自転車以外のことを考えたりして、何とか時間を稼ごうとしますが…
ラスト3分だけは、心の中で秒を数えるんです。
1秒…2秒…3秒…
なんていうか…苦しみから逃げずに、正面から向き合う時間というのでしょうか。
1秒1秒刻むように向きあいます。
心拍は170を超えました。心拍が170を超えると、限界はすぐそこまで来ています。
60秒数え終わると、また0秒に戻って数え直します。残り2分。
脚が焼け付くような感覚と、心臓が爆発しそうな感覚にもだえ苦しみながら、ペダルを踏み続けます。
そして残り1分、ここでさらにもう1段ギアを上げ、最後の追い込みに入ります!
ゴールは目の前。この1分で全てを出し切れるかが勝負!
ラスト1分はパワーも大幅にあげ、まさに最後の一滴まで絞り出します。
残り30秒…20秒…10秒!
なんという苦痛だ。しかし、時計が最後の20分を指すと同時にサイクルコンピューターを止め、ギアを軽くし、全身の力を一気にゆるめます。
この瞬間が……!20分間ペダルを踏みきった達成感と、苦しみから解き放たれた安堵感に包まれる。
なんともいえない瞬間です。
やっと……悟空がきてくれた……!!
何度もやめようと思った瞬間を乗り越え、最後まで20分チャレンジをやりきる事が出来ました。
『僕だって、やれば必ずできる』という、自信みたいな気持ちも湧いてきます。
あきらめず、やって良かった。今回のトレーニングは成功!運動後には幸せホルモンが出ると言いますが、まさにその通り。心拍も落ち着き、息も整ってくると、幸せな感覚で満たされました。
苦しいのに、楽しい。自転車の不思議な魅力です。
練習がいつも上手くいくとは限らない!?
今回は、我慢に我慢を重ねて、やりきる事が出来ましたが…いつもこんな風に上手くいくワケではないんです。
時には精神的に弱さが出て、力をゆるめてしまったり、思うようにいかなくてイライラしたり、落ち込んでしまったりもあるんです。
自転車を始めて5年半。たくさん練習をしてきましたが…
最後まで納得のいく追い込みをかけれたのは、実はあまり多くないんです。
それが練習の難しい所でもあり、また楽しい所です。
何があっても必ず戻ってくる場所…ロードバイク
時には練習したくなくてサボることもあるし、しんどくて自転車自体をやめようかな…と思う瞬間もあるのですが…
どんなに苦しくても、最後に必ず戻ってくる場所。
それが僕にとって、ロードバイクですね。上手くいく事・いかない事を含めて、きっとロードバイクが楽しいんだと思います。
きっと、今後もなんだかんだありながらも、ずっとロードバイクを乗っていくと思います。
60歳になっても、70歳になっても、80歳になっても。
引きこもって、これまで何もなかった僕ですが、ロードバイクに出会えた事に、本当に感謝。
ですが、こんな苦しい練習は…やっぱりやりたくない!!
(……と言いつつ、やってしまいます)
ひきこもりの人にも超オススメの自転車
引きこもってる人は、あまり体を動かさず運動不足の人が多いかと思いますが…
引きこもり脱出のために運動する事は、個人的にかなりオススメ。
中でも自転車は、イチオシです。
体に負担が少ないから、ひきこもりの人でも無理なく始めれるし、外に出て自転車に乗って風を感じることそのものが、引きこもり脱出のきっかけになります。
引きこもり脱出のきっかけになるだけでなく、体力もつきます。
今回ご紹介したみたいな、キツい練習はいりません。
それにロードバイクでなくても、普通のママチャリでゆっくりサイクリングなんかも、ものすごく効果がありますよ。
引きこもり脱出のきっかけをつかみたい、外で活動するための体力をつけたい人は、
ぜひ自転車をしてみるのはいかがでしょうか!
あとがき
2019年度の自転車レースシーズンも、まもなく終わりを迎えます。
先日、ロードバイクの世界一を決める大会・「ロード世界選手権2019」がありました。
舞台は、イギリス・ヨークシャー。
大雨の悪天候の中、選手が次々リタイアするサバイバルレースになりましたが…23歳の選手が優勝、大金星をあげました。すごい!
自分でも自転車をやっているだけあって、自転車競技を見るのもすごく好きです。モチベーションも上がりますね!
ただ、僕の見るポイントは…
「この人たちはここまで速くなるのに、一体どれだけ厳しい練習をしたんだろう!?」
という所です。
きっと、今回僕が紹介した練習の何倍もキツイ練習を、ずーっと積み重ねてきてるんじゃないかな、と思うんです。
すごい…というより、恐ろしい!!
太陽