引きこもり支援団体

引きこもり支援団体に通い、そこでスタッフになった話。人は必ず変われる。

太陽です。

1982年生まれで、2020年12月現在38歳になります

僕は現在、とある引きこもり支援団体でスタッフをしています。そこでスタッフとしての仕事をしながら人と関わり、色々な事を学びながら、次の就労に向けての準備をしている所です。

今回は、僕が引きこもり支援団体の事をどのように知り、どんな感じで通い、今に至ったのか?そのお話をします。

現在引きこもりの人で、支援団体に興味があるとか、通ってみたいと思っている人はたくさんいると思います。そんな方の参考になれば幸いですし、僕が引きこもりを抜けて支援団体のスタッフになるまでの過程から何かしら引きこもり脱出のヒントを見つけて頂ければ嬉しいです。

目次

引きこもり支援団体に通う以前

僕が初めて引きこもり支援団体に通いだしたのは、2008年の終わり。26歳の時でした。ちょうど12年前ですね。

それ以前は何をしていたかというと、もちろん引きこもりです。

たまに外には出るものの、基本は家の中に引きこもる生活をしていました。

引きこもっていた期間は、20歳~26歳です。しかし、引きこもり期間中も『このままではいけない』という思いが常にあり、何か自分に出来ることはないか?と模索していたんです。

そこで、引きこもり期間中の後半3年間(23歳~26歳)は、心療内科に通院しました。そこでカウンセリングに通いながら、自分の過去と向き合ったり、苦しみを整理しながら、3年間かけて外に出る準備をしたんです。

(引きこもっていた頃の詳しい話や、カウンセリングについては、また後日記事にする予定です)

そうしてカウンセリングに通いながら3年間経った頃、『外に出て、活動してみようかな…?』という気持ちが少しずつ湧いてくるようになっていました。

引きこもり支援団体に通うようになったきっかけ

折しも、ちょうど同じころに、僕の親が「もし興味があるなら、引きこもり支援団体に行ってみないか?」という話を持ってきてくれたんです。

僕の親は、引きこもりである僕の事を心配し、親独自に活動をしていました。夫婦でカウンセリング行ったり、引きこもり支援団体の見学に行ったり。

『なんか、親は親で活動してるっぽいな…』というのは、僕が見ていても何となく分かっていたのですが。

そんな中、とても良さそうな引きこもり支援団体があるから、行ってみないかという話があったんです。

これが、僕が引きこもり支援団体に通うきっかけとなりました。

今にして思えば、とてもタイミングが良かったと思っています。

・カウンセリングに3年間通い、外の出る準備が整っていた事

・外に出たいという気持ちが高まっていた事

・ちょうど親が引きこもり支援団体の話を持ってきてくれた事

これらが全て重なり、引きこもり支援団体に通ってみる事を決めたんです。

この様に、何か行動をする時は、タイミングというものがとても大切。普段からアンテナを張って準備を整えておくと、いざタイミングがやってきた時に決断しやすいです。

引きこもり支援団体に通い始める

ということで、引きこもり支援団体に行ってみる事にしたのですが…

やはり最初は、それはもうめちゃくちゃ緊張しました。これまでろくに外に出ないで家に居たのが、突然外に出て活動する訳ですから。しかも、全く見ず知らずの初めての団体に行き、初めての人に会う事になるのですから、緊張するなと言う方が無理ですよね笑

何度も『やっぱり自分には無理だ、やめよう…』と弱気になりました、それでも勇気を出して行ったのは、

『何とか今の自分を変えたい、このままでは嫌だ』という一点の気持ちのみ。

駅から引きこもり支援団体まで歩いていくのですが、その時の風景はずっと脳裏に焼き付いています。

そして緊張しながら引きこもり支援団体についたのですが…そこで、支援団体の代表の方が出迎えてくれたんです。

この代表の方がものすごくいい人で、緊張がかなり緩んだのを覚えています。

この方も元引きこもりで、そこから頑張って抜け出し、支援活動をされているとの事。

【同じ経験をした人がいる】というのはものすごく心強いし、「これまで、しんどかったよね」「頑張ってここに来てくれて、ありがとう!」という共感の言葉が、ただただ嬉しかった。

僕の引きこもり人生に共感をしてくれた人は初めてだったので、なんというか安心しました。

支援団体には、その代表の方以外にも、メンバーとして来ている人が7,8人ほどいて、色々お話をしました。

みんなひきこもりの経験があったり、生き辛い経験がある人ばかり。みんな初対面でしたが、色々話すことができて、今日は勇気を出してここに来て良かったと思えました。

そして、この引きこもり支援団体に定期的に通ってみることにしたんです。

しんどくても、頑張って通い続けた

こうして、引きこもり支援団体に通う事にしたのですが…ここからがかなり大変でした。

引きこもりというのは、外に出て活動を開始したからと言って、万々歳という訳ではないんですよね。

引きこもっていた時の苦しさとか、人と話すのが怖いという気持ちがなくなったという事では決してない。

むしろ外に出たことによって、環境が激変し、新たな悩みや辛さが出てくるものなんです。

僕も例外ではなく、支援団体に通うのがすぐにしんどくなってきました。ですが、せっかく通い始めたのをやめてしまうのは嫌だったので、無理のない範囲で通う事にしたんです。

最初は2週間に1回とか、調子が良ければ1週間に1回とか。そんなペースで通っていました。

また、引きこもり支援団体では定期的にプログラムがあるので、それには必ず顔を出すように頑張っていました。

それでも調子が悪くなってしまい、引きこもり状態がぶり返す事も何度もあったんです。1か月近くも支援団体に顔を出せない時もありました。

なんと言いますか…【3歩進んでは2歩下がる】といった感じですね。

で、また調子が上向いてきたら、支援団体に通う。そんな事を5年間くらいつづけました。

すると、継続して通っていくうちに、だんだんと体力がついてきたんです。人と普通に話せるようになり、支援団体での活動に参加する事にも慣れていきました。

通って6年目に転機が訪れる

こうして迎えた、引きこもり支援団体の6年目。 僕は31歳になっていました。この時、僕に人生を大きく変える2つの転機が訪れたんです。

1つ目の転機:支援団体でスタッフになる

それまで5年間、自分のペースではあるけどコツコツ通っていた支援団体。それを認めてもらえたのか、

「支援団体のスタッフをやってみませんか?」というお話を頂いたんです。それを引き受け、支援団体でスタッフとして働く事になりました。

まさか自分がスタッフになるとは思っていなかったので、ものすごく驚きましたが、自分の引きこもり経験と、そこから活動してきた経験を活かせると思ったんです。

2つ目の転機:ロードバイクを始める

支援団体のスタッフとして仕事を始めたちょうど同じ時期に、趣味でロードバイクを始めたんです。

最初は軽くサイクリングをしていたんですが、だんだんと熱中し、あちこち遠出するようになって。

さらには峠道にまで繰り出し、ヒルクライムに没頭するようになっていったんです。

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これまでの人生で、何をやっても長続きしなかったのですが、ロードバイクは違いました。生まれて初めて、真剣に打ち込むものに出会えた。

支援団体のスタッフ、ロードバイク。この2つが、僕の人生を本当に大きく変える出来事になったんです。

まとめ:小さな行動を積み重ねよう

そして現在、引きこもり支援団体でのスタッフを続けていて、スタッフ生活は6年目を迎えました。ロードバイクも、日々楽しみながら頑張って乗っています。

精神的にも、引きこもっていた時とは大きく変わって、『少しは成長出来ているのかも?』と思えるようになってきたんです。

外に出る事や、人と会うのがしんどい事ももちろんあるのですが、自分の心とも上手く向き合えるようになってきました。

今にして思えば、カウンセリングに通った事も、支援団体に通った事も、勇気を出して思い切って行動した事が現在につながっていると感じています。

小さな行動の積み重ねが、支援団体のスタッフになったり、ロードバイクと出会う事にもつながったんです。

目の前の、自分がやれる事をただ積み重ねてきた。何も特別な事はしていないんです。

自分の出来る範囲で、やれる事を無理なく積み重ねる。

それが変化の一番の近道になると思うんです。

もし今、引きこもっていてしんどい、だけどなんとか変わりたいと思っているあなたに。

あなたが出来る事は、必ずあるはずです。

それがどんなに小さいものでも、一つ一つ積み重ねていけば、必ずあなたの力になります。失敗したっていい、しんどくなってもいい。しんどくなれば、休んだらいい。

あなたが出来る小さな行動を一つ一つ積み重ねていって下さい。

それが大きな力になって、あなたに返ってくる日が必ず来ます。引きこもり脱出も、元気を取り戻す事も、その過程で必ず達成できます。

それを忘れずに覚えていて下さい。

【この記事の3つのまとめ】

①小さなことでも積み重ねていけば、それが準備になり、次につながる。

②しんどい時、疲れた時は休んでもいい。それも大切な時間。

③今自分が出来ることを探して、やってみよう。必ず変われる。

太陽