引きこもりと家族

引きこもりと強迫性障害。家族はどう接するべきかを真剣に考える。

太陽です。

 

引きこもりから37歳にして、

一人暮らしをすることが突然決まったため…

情報集めに奔走しています。

 

調べれば調べるほどたくさん情報が出てきて、なかなか苦労しています。

これまでの慣れ親しんだ環境がガラッと変わることを考えると、ものすごく不安になる反面…

新しいことに挑戦する楽しみも感じています。

 

不安と楽しみ、半々ですね。

 

今回は、僕が一人暮らしを決意するきっかけとなった「強迫性障害」について書いてみたいと思います。

 

僕の兄もこの強迫性障害であり、間近で強迫性障害について見てきたのですが…

よく知らないことも多いため、僕自身も改めて知っておきたいと思いました。

 

おそらく、引きこもりの人の中にも、強迫性障害の人がけっこういるのではないかと思います。

僕のいる引きこもり支援団体にも、強迫性障害の人が何人かいると聞いたことがあります。

 

また、自分の子どもが強迫性障害と引きこもりが両方ある、という方もいるでしょう。

そんな人のために、強迫性障害の人とどのように接していくべきか。

強迫性障害をどのように捉えるか、を考えていきたいと思います。

 

強迫性障害とは、一体どんな病気なのか?

日常生活を送っていると、色んな考えが頭に浮かびますよね?

 

その中には、

イヤだなあと思うものや、

不安だな…と感じるものもあると思います。

 

その時は、不安になったり不快になったりもあると思います。

嫌な気持ち、不安な気持ちになったりするのは当然ですし、

生きていて自然な事といえます。

 

でも、それって一時的なものですよね?

しばらくすると忘れてどうでも良くなったり、延々とこだわり続けたりする事はないはず。

他にやらなければいけない事もあるでしょうし、思考や興味も他に移ったりして、

同じ事を考え続けたりは無いと思います。

 

ですが…

ある考え・観念にとらわれてしまって、それに縛り付けられてしまう。

自分でも現実味の無い事とわかっているし、愚かな事だとわかってるのに、

その考えをやめられない。

 

やがて、日常生活に支障をきたすまでになってしまう…

それが強迫性障害です。

 

強迫性障害を構成する、2つの主要な症状

強迫性障害では、主に2つの症状が出ます。

それが、

「強迫観念」と「強迫行為」です。

 

1.強迫観念

上でも書きましたが、ある考え・観念が頭の中に浮かび、その事を考え続けてしまう。

観念に支配されてしまう。

 

それが現実味のない事、不合理な事、意味のない事と分かっているのに、

考えるのをやめられない。

 

これが強迫観念です。

「自分でも意味が無いことだと分かってるのにやめられない」という所がポイントだと思います。

 

2.強迫行為

強迫観念が頭に浮かぶと、ものすごく不快な、不安な気持ちになる。

その不安にかきたてられ、

強迫観念を振り払おうとして、特定の行動をするようになります。

 

それが強迫行為です。

 

これも強迫観念と同じで、自分でも「無意味「やりすぎだ」とわかっていても、

やめることができない。

 

「分かってるのにやめられない」そして、「日常生活に支障をきたす」という所に、強迫性障害の深刻さがあると思います。

強迫観念と強迫行為。この2つは、セットで出てくるものですね。

 

強迫性障害の具体的な種類

強迫性障害で最も有名なのが、「手や体が不潔なものに汚染される」という考えにとりつかれてしまい、何度も何度も手を洗ったり、ずっとお風呂に入る…というものです。

ひどい場合は、手の皮がむけるまで手を洗い続けたり、何時間もお風呂に入ってしまったりするそう。

 

体が不潔なもので汚染される=強迫観念

手を洗い続けてしまう=強迫行為

です。

 

もう1つ、非常によく知られているのが、「確認行動」です。

例えば…家を出た後、「もしかして鍵をかけ忘れたんじゃないか」と思って、

「このままでは泥棒に入られてしまう」という観念に取り付かれてしまう。

その不安を振り払うために、何度も何度も鍵をかけたかを確認してしまう。

 

これも、

鍵をかけ忘れて泥棒に入られる=強迫観念

鍵をかけたかを確認する=強迫行為

です。

 

その他にも、

「相手を傷つけたり殺してしまうんじゃないか」という加害恐怖

「誰かから傷つけられるのではないか」という被害恐怖

「とんでもない病気にかかってるのではないか」という疾病恐怖

「特定の動作や順序を守らないと不幸が起きる」という縁起恐怖

など。

 

強迫性障害にはかなりたくさんの種類があります。

しかし、観念や行為は違っても…根本の構造は同じです。

 

強迫性障害・僕の兄の場合はどんな症状なのか

僕の兄は調子が悪くなると、

 

・自分の部屋を出て、玄関から外に行く

・外で、何かをしてくる

・しばらく経つと、また自分の部屋に戻ってくる

 

というのを、ずっと繰り返します。

ひどいときは、1時間以上それを続けたりします。

外で何をしているのかは、全く分からないです…。

 

この一連の行為が、「強迫行為」ですね。

 

その強迫行為をするからには、何かしら強迫観念があると思うのですが…

それが何なのかも、全く分かりません。

 

兄からは、「自分は強迫性障害だ」ということを聞いただけで、

詳しい話はほとんど知らないんです。

 

思い返せば、「家の前を車が通った」

「遠くで犬の鳴き声が聞こえた」

ことが引き金になった聞いたことがあります。

 

最近では、「冷蔵庫の音」がかなりの強迫の引き金になるらしい。

 

もしかしたら物音にすごく敏感なのかもしれません。

これが僕の兄の強迫性障害の症状なのですが…

実は非常に困っていることがあるんです。

 

強迫行為を途中で妨害されると、ものすごく怒り出す

兄が強迫行為の最中…彼が自分の部屋と外を往復している時です。

 

その強迫行為を途中でさまたげてしまうと、ものすごく機嫌が悪くなって怒り出してしまうんです。

大声をあげたり、家にあるものを破壊したり、強迫行為をさらに強めたりします。

 

その「強迫行為をさまたげる」という事について。

こちらから「強迫行為をやめてくれ」と言ったり、実際にやめさそうとするのではなく…

 

強迫行為の最中にうっかり顔を合わせてしまうだけで、「行為を妨害された」と彼は認識するみたいなのですね。

 

つまり、強迫行為中の兄の視界に入ったり、物音を立てるだけでアウトなんです…。

 

実際、僕がリビングに行こうとして強迫行為中の兄にばったり会ってしまい、大声を上げてキレ始めたり、家のものを壊したということが何度もありました。

 

そういうことが続いてから、出かけたいのに出かけられない、トイレに行きたいのに我慢する、家の中で移動できない…など、家族にも日常生活に支障が出るようになってきたんです。

 

また、これが一番しんどいのですが…

いつ兄の強迫性障害が始まるか?と思うと、常に緊張と不安を強いられてしまい、

家の中で全く心が休まらなくなってしまった。

 

本来リラックスするはずの家で、つねに神経が張り詰めている。

いつ爆発するか分からない爆弾を、常に抱えているような不安感です。

 

強迫性障害の家族と、どのように向き合うべきなのか?

こんな状態が長く続いた事もあり、今回の一人暮らしにつながるわけですが…

 

家族に強迫性障害の人がいる場合、周りの人はどのように接するべきなのか?

その事を考えるきっかけにもなったんです。

 

状況と向き合う中で気づいた、大切な事をお話します。

まず、最も大切なことがあるんです。

それが…強迫性障害があるといっても、その人自身が悪いわけではない、ということ。

 

その人の人柄・人格が悪かったり、劣ったりしているわけでは決してない。

その人も強迫性障害に苦しめられている存在でなんです。

その人の「人」が悪いわけではないんです。

 

ここを間違えて、その人の性格や人格が悪いから…と、

その人の「人となり」を責めてしまう人がいるかもしれませんが…

これは一番やってはいけないこと。

 

相手もすごく傷つきますし、強迫性障害もさらに悪化してしまうと思います。

 

強迫性障害を治すために、必要な事はしなければならないと思いますが、

その人の人格を否定したり攻撃しては絶対いけません。

 

もう1つは、強迫性障害の人の不安を理解してあげる事です。

強迫性障害にしても、その他の不安障害・神経症にしても同じだと思うのですが…

根底にあるのは「不安」なんだと思います。

相手が、どんな不安を持っているのか…どんな不安に苦しめられているのか…

それを知って、理解してあげる。

 

100パーセントは無理かもしれないけど、できる範囲で。

理解ができないなら、不安に共感して、寄り添ってあげる。

自分はあなたの敵ではなく、味方だと伝えてあげる…。

 

これだけで、家族に強迫性障害の人がいるという現実は変わらなくても、

感じ方がずいぶん変わってくると思います。

 

相手の人格を責めない。

相手の不安に寄り添う。

 

覚えててくださいね。

 

強迫性障害の具体的な治療法

それでもやはり、強迫性障害があると、本人も周りの人も苦しいもの。

治療はしていくべきだと思います。

具体的にどんな方法があるのでしょうか?

1.薬物療法

抗うつ薬や、抗不安薬などの薬を飲んで、強迫性障害を治療する方法です。

自分に合う薬を見つけられれば、かなり効果があるそうです。

 

実際僕の兄も、心療内科にかかって薬を飲み始め、大分効果があると言っていました。

 

ただ、副作用には気をつけながら飲まないといけないみたいです。

僕の兄は副作用で、かなり眠くなると聞きました。

 

また薬は、医師の指導のもと、長期にわたって服用する必要があるそう。

症状が良くなったからといって、勝手にやめたりするのは危険です。

 

2.認知行動療法

認知行動療法とは、自らの考え方や思考などの認知に働きかけて、

気持ちを落ち着かせて楽にしたり、認知から来る行動をコントロールし、

障害を治療していく方法です。

 

強迫性障害では、認知行動療法の中でも特に

「暴露反応妨害法」

という治療法が良く知られています。

 

患者が強迫観念を引き起こす状況や刺激にわざと直面させて、

少しずつ心身をならして対応できるようにしていき、治療する方法。

 

相性がよければ、かなり効果がある治療法だそうです。

僕の兄は、今は薬物療法中心だけど、この暴露反応妨害法も試したいと言っていました。

 

実は僕も、不安障害と思われるものがずっとある

生きていると多かれ少なかれ、不安というものは避けては通れないですよね。

特に、引きこもりになりやすい人というのは、不安を感じやすい繊細な人がとても多いと思います。

 

僕も引きこもりを経験したのですが、心療内科に通っていたことがあり、社会不安障害と診断されたことがありました。

23,4歳の頃だったと思います。

 

その他にも、診断を受けた訳ではないのですが

「回避性パーソナリティ障害」「境界性パーソナリティ障害」などもあるのではないか、と自分で思っています。

 

今は昔と比べると大分打たれ強くなり、不安もコントロールできるようになってきましたが、

不安になりやすく落ち込む症状はずっと残っています。

 

不安は、自分の一部として受け入れる

きっと、この性質は消えてなくなるものではなく、一生付き合っていくものなのかな…と感じています。

 

一生付き合っていくなら、覚悟を決めて、自分の一部として受け入れる。

そして、どんな時に不安になりやすいか、どうすれば不安をコントロールできるか、

知っておく事がとても大切だと思います。

 

強迫性障害や神経症の人は、それを消そうとするのではなく、

あるものとして受け入れつつ、上手く付き合っていけるようにする事がきっと最も大切なことなのではないかな…と思うんです。

 

僕の兄も、強迫性障害でとても苦しいと思う。

不安自体は決して消す事はできません。

だけど、必ず自分の一部として上手く付き合えるようになり、

コントロールもできるようになって、楽に生活していけるようになる…と僕は信じています。

 

家族に精神障害の方がいる場合、ご本人も周りの人もかなり大変だと思います。

しかし出来る事はたくさんありますし、希望を忘れず良くなると信じて行動していくことが、必ず良い結果につながっていくと思います。

 

あとがき

7月の始めに、国民年金の免除申請に行ってきたのを覚えてますか?

(詳しい記事はこちらをどうぞ↓↓)

引きこもりで年金支払えなくても大丈夫!「免除」制度を活用しよう太陽です。 今日は仕事はお休み。その休みを利用して、国民年金の手続きに市役所に行ってきたんです。 今回は、引きこもりと年金に...

 

その結果通知が葉書で来ました。

半額免除を第1希望、4分の1免除を第2希望としていましたが…

4分の1免除になりました。

 

今年1年間は、4分の3の額を支払う事になります。

来年度からは、どこかに就職を決めて、全額納付できるように頑張ろうと思います。

太陽